勝利の女神様のあしあと

「人生は舞台」、私たちは次の舞台へ。

世界で一番空っぽになったオタクがキラめきを取り戻すまで。~スタァライト編~

皆さん、こんにちはこんばんは。
インフルエンザから復帰したものの、イベントごとが重なり、なかなかブログを書く時間が取れず更新が遅くなってしまいました。
万が一このシリーズを楽しみにしてくれている方がいたら、本当にすみません。

さてさて、この記事は前回・前々回に引き続いて私の、「オタクとしてのルーツ」を振り返る記事となっています。
人が沼にハマる瞬間って見てて面白いよね、という私の趣味から来るテーマの記事となっており、今回が最終回です。
どうぞ暇つぶしがてら読んでいってください。
そして出来れば皆さんの沼にハマった瞬間の話をもっと私に聞かせろくださいよろしくお願いします。

<第一回の記事>

<第二回の記事>



 

 

 

《出会いは突然に》

私と『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の出会いは、2017年4月30日。
そう、ブシロード10周年祭」でのプロジェクト発表の時でした。
ブシロード10周年祭」とは、ブシロードが関わっている様々なコンテンツのグループや歌手が集まり楽曲を披露していくというフェス的なイベントです。『ラブライブ!』や『バンドリ!』、『ミルキィホームズ』等の代表的コンテンツが参加していました。
当時の私は『バンドリ!』にハマっており、それ目当てでこのイベントに参加していました。

そのイベントの前半と後半の合間の休憩時間、突如として流されたアニメのプロモーションビデオ。



み、三森すずこ…だとぉ!?


どうやら舞台をテーマに何やら新しいアニメ?コンテンツが始まるらしい。
壇上には9人のキャストが並び、ご挨拶。
正直この時はまだ、響所属の三森さん、伊藤さん、相羽さん、それから『ラブライブ!サンシャイン』に出ていた佐藤さん以外、全く存知あげませんでした。

その時の私の感想がこちら。


うーん…冷めてますね。
こんな風に冷めた感想を抱いた理由はおもに二つあります。
まず一つは、私は二兎追えるタイプのオタクではなく、ハマったコンテンツに全力で頭まで沼に突っ込んでいくタイプのオタクのため、他のコンテンツへの興味が極端に薄くなってしまうのです。なのでバンドリを追いかけている当時は、「ふぅーん、またブシロードが新しい2.5次元コンテンツ始めるのか」くらいの感想しか持てませんでした。
それに今まで舞台観劇という高尚な趣味(と当時は思っていた)とは無縁の人生だったので、いきなり舞台を観に行くというのは私のようなオタクにはかなり敷居が高いように感じました。

そしてもう一つの理由。
後に三森すずこさんも似たようなことを話していましたが、その当時といえば、これまでの人生で一番自分の心身を捧げて追いかけたμ'sが終わってから約一年が経ち、相変わらず埋まらない喪失感を抱えながらも自分の中で一区切り付きつつあるタイミングでした。
そんな時にまた「三森さんが9人組の女性ユニットを組む」ということに、心が少し抵抗を感じてしまいました。そう、俗に言う「9人組アレルギー」を発症したのです。(聞いたことない)

私の中では「9人組」といえば『ラブライブ!』のμ'sであり、「9」という数字は『ラブライブ!』の中でもとても大事にされてきた数字です。
それに加え、三森さんが『ラブライブ!』の時と同じ「イメージカラーが青」「黒髪ロング」「クール系」の女の子の役を演じるという事実が、園田海未ちゃん推しである私には当時、中々に受け入れがたいことだったのです。

そんなこんなでスタァライトプロジェクトのことを知りつつもここはスルーしようと決めて、ブシロードライブが終わる頃には殆ど記憶から消し去っていました。

《舞台創造科の誕生》

しかしその一年後、突如私はスタァライトの存在を思い出します。
「そういやスタァライトとかいうやつがあったな…あれもうアニメとかやってんのかな?」
ふと思い出してちょっと調べると、どうやら絶賛放映中の模様。
とりあえずアニメだけでも見てみるか…みもりん出てるし…と思い配信サイトでチェックしました。
しかしその時は、1話を見て「え、思ってたのと全然違う…」と衝撃は受けましたが、特に心には響かずに3話くらいまで観たところで視聴をやめました。多分何かの作業をしながらのながら見をしていたのが原因だと思います。(真面目に見なさい)

それからまた2か月ほど経ったある日。私はまたまた突然スタァライトのことを思い出します。
きっかけが何だったのかはもう思い出せませんが、多分ものすごく暇だったのでしょう。その時も何かの療養中だった気がします。(こいついつも療養中にアニメ見てんな)
まぁ三森さんのSNSはいつもチェックしていたので、常に出演作の存在は認識していましたし気にはなっていたのでしょう。

「前見た気がするけどあんまり覚えてないな…もっかいちゃんと見てみるか」
そう思って今度はしっかり視聴することにしました。

するとどうでしょう、たったの1日で最新話まで一気に見てしまいました。

「なにこれ…面白いじゃん」

トップを目指して日々奮闘する少女達を描いた普通の学園モノ…と思いきや全然違う。
見たことのない斬新な設定や構成…え、なにこれ。すごい。(語彙力ゼロ)

その時はちょうど8話が放映されたばかりの時でした。
私はその8話で見事に三森すずこさん演じる神楽ひかりというキャラにすっかり、”スタァライト”されてしまいました。*1
あれだけ最初は心が拒絶していたのに、絶対に好きにならないと決めていたのに…。(まぁアニメを見れば園田海未と神楽ひかりでは、見た目と声以外全然似ていないということが判明したので抵抗感は序盤の方でかなり消えていましたが)


この時生まれたのです、”舞台創造科 鮭虎ニケ”が…。


その3日後には舞台版BDを購入・鑑賞し、関連CDや本を買い集め、9話からはアニメをリアタイし、YouTube配信を過去のものから全て履修し、完璧な舞台創造科*2に生まれ変わっていました。
あの頃には戻れない…何も知らなかった日々…。

東京タワーや東京タワー水族館も閉館する前に聖地巡礼をし、アニメが終わる翌月に舞台をやるということを知り、一般発売で売られていた舞台のチケットも入手しました。
そして舞台#2初演で初めて舞台観劇というものを体験し、舞台鑑賞は思ったほどハードルが高くはないこと(スタァライトの舞台は敢えてライブパートを入れたりしてオタクに優しめな仕様にしているというおかげもあったと思う)や、生の舞台の迫力を体感し、そこからの現場は殆ど全て現地でキラめきを浴びてきました。

スタァライトの魅力》

私がスタァライトにハマったきっかけは何だったのかと聞かれると、やっぱりアニメの衝撃が凄かったという所だと思います。

ブシロードのアニメということで正直期待値はかなり低めだったというのもありますが、1話の出来があまりに良くてびっくりした記憶があります。(某バンドアニメは社長もネタにするくらいかなり酷評されていましたし)

「ミュージカル要素」をアニメに落とし込み、キャラの心情は歌に乗せられて表現されるという斬新さ。(それでいてミュージカルのように台詞と歌が地続きではなく独立しているというのも新しいと思う)
”オーディション”という場を「レヴュー」という名のバトル形式で視覚的に分かりやすくした魅せ方。
タイムリープ要素がありながらそれを物語の主軸にするのではなく舞台装置の一つとして演出し、あくまで主役はキャラクター達だとして最後まで一貫して描かれていたこと。

そのどれもが、私がこれまで見てきたアニメとは一線を画す斬新な作品で、気付いたら完全にスタァライトされていました。

あとやっぱり、キャストさん達の歌唱力がエグすぎる。
スタァライトキャストさんは声優というよりは舞台畑の方が多いため、歌声の安定感がやばい。(唐突に消えるボキャブラリー)
これまでの振り返りで気付きましたが、どうやら私は歌が上手い人がいるコンテンツに弱いらしいです。
そしてスタァライトはキャスト9人全員もれなく歌唱力が高いというエグすぎるコンテンツです。そんなん好きにならんわけがないだろ。
あとアニメのMVにも弱いということも判明しましたが、スタァライトなんてレヴュー中全編がもうMVみたいなものです。そんなん好きにならんわけ(以下略)

スタァライトを好きになり、「9人組アレルギー」も無事克服しました。
同じ9人組でも、それぞれ全く違う魅力があると分かったからです。

『μ's』は、アニメ版では、9人全員で一致団結して夢を叶えるために奔走する同志であり、強い絆で結ばれた仲間です。
そしてキャスト9人は、売れない苦労の下積み時代を共にした良き戦友でありライバルとしての絆があり、もちろん仲は良いけれど”気の置けない仲間”という感じがありました。
対して『スタァライト』は、アニメでは舞台俳優の卵として、それぞれ舞台の星、”トップスタァ”を目指して共に競い合う仲間でありライバルです。
そしてそのキャストである『スタァライト九九組』の9人は、舞台の稽古で一緒に過ごす時間が長いということもあるのか、”ファミリー感”が強く、和気藹々とした印象を受けます。お互いがお互いのファンであり、お互いを認め合いながら共に作品を創っている感じがして、そこがとても好きです。
どちらの9人組もそれぞれの個性と良さがあり、どちらも大好きになりました。
書いていて気付きましたが、この2つのコンテンツって「アニメ内とキャスト陣の関係性の形」が中と外では逆になってる気がして、とても面白いですね。

《燃える宝石のようなキラめき》

そんなこんなで、スタァライトと出会って今年で6年目。
けいおん!』は私の「原点」、『ラブライブ!』は私にとって「第三の青春」でしたが、じゃあスタァライト』は私にとってどんな存在だろう?と考えた時、一番しっくりくる答えは、私のオタクとしての魂をもう一度取り戻してくれた存在、でしょうか。

ラブライブ!』のμ'sがファイナルライブを迎え、実質活動終了してしまい、私のオタクとしての煌めくような日々も終わりを告げました。
それから色々なコンテンツを渡り歩きましたが、やっぱりあの頃のように夢中にはなれませんでした。
そんな私に新たな世界を見せてくれたのが、『少女☆歌劇レヴュースタァライトでした。
スタァライト』に出会って、私はまたあの頃のように夢中になれるものを見つけたのです。

そう私は『スタァライト』に出会って、いわゆる

「オタク再生産」を遂げたのです!
(また何か言い始めたよこの人)

μ'sを失って、「死せるオタク」になっていた私を、『スタァライト』が再び「オタクとしての魂」を取り戻してくれたのです。
他の何かと比べるでもない、新しい2.5次元コンテンツの魅力を『スタァライト』は教えてくれたのです。

スタァライト』を追いかけ始めて今年で6年目に入り、今までの人生の中で最も長く共に歩んでいるアニメコンテンツになりましたが、私のスタァライト熱はまだまだ冷めそうにありません。

アニメは2021年の劇場版をもって終了していますが、その劇場版も未だに様々な上映方式で度々上映されていますし、舞台やライブや朗読劇に他のイベント、更にゲームまでまだまだ幅広く活動を続けているスタァライトコンテンツ。
「気になっているけどまだ手を出してないよー」という方も、
まだまだ、間に合います🦒

2024年も、みんなで一緒に『スタァライト』、しちゃいましょう!




 

*1:スタァライトされる」とは、主人公・愛城華恋の口上で、「みんなを、スタァライトしちゃいます!」という台詞より、「魅了される」等という意味で使用されるスタァライト用語。

*2:スタァライトのファンの呼称。