勝利の女神様のあしあと

「人生は舞台」、私たちは次の舞台へ。

少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#4 Climaxを観た感想

少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#4 Climax』、全日1公演ずつ観劇した感想を。

いつのことだよ。

というツッコミは受け付けております。はい。笑

いや感想を書こうとはずっと思っていたんだけども、語彙力が無くて最高としか言えないなーってなっちゃって書くのを諦めていて。
でもやっぱり文字として残しておきたいと思って、スタァライトプロジェクトが6周年を迎えた今日、記念すべき日に投稿しようと思い立った。

スタァライトプロジェクト、6周年おめでとうございます。
どうかこれからもキラめき続けてください。

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劇場近くのアニメイトには大きな看板も。

ちなみに千秋楽公演はスタァライトシートだったのだが、開演時間を勘違いしていて遅刻するというまさかの大失態。

間゙に゙合゙わ゙な゙い゙い゙い゙い゙🦒💦💨

をリアルでやってしまった…。
いやはや会場が近くて助かった…氷雨のお気持ちソング辺りで何とか席に着くことが出来ました。

教訓:開演時間のチェックは念入りにしておこう。

それでは以下感想。

 

✦全体的なストーリー

今回の舞台は、劇場版スタァライトからの続きのような話だった。
しかし中身は劇場版スタァライトのifストーリーといった感じ。舞台版の『劇場版スタァライト』という所だろうか?劇場版スタァライトの補完という部分もありそう。

今回の舞台の大筋は、卒業を間近に控えそれぞれの進路に悩む、9人の姿が描かれている。
一番悩めるのは新国立第一歌劇団に入団が決まった、真矢・まひる・双葉組。
この新国立組を軸にして物語は進んでいく。この3人のギスギス感がリアルな高校生らしさを感じる。

正直に言うが、前回の#3はどこか物足りない、消化不良感を感じていて、あまり記憶に残っていない。自分vs自分の構図は良かったけど、それだけというか。そこに至るまでの過程が、ワンパターンに感じてしまったというのが大きい。それぞれが何かに悩み、レヴューが始まり、華恋は最後までウロチョロするが、最後の最後で覚醒してみんなをまとめて大楕円。
この形式の物語に慣れすぎてしまった、というのもあると思うが、あまりにも引き伸ばし感が凄かった。
だから今回のClimaxも正直、「これ以上、何をするの?」という気持ちでいっぱいだった。でも結論から言って、個人的に#4は


過去最高傑作だった。


劇場版スタァライトと同じように「卒業」というテーマを扱ってはいるが、劇場版とは敢えて反対の側面を描いているように思った。

例えば露崎まひる
彼女を例に見てみると、劇場版でのまひるちゃんは怒りが前面に出てて、自ら主体的に華恋とひかりの2人(主にひかり)を導く役割を果たしていたけれど、今回の舞台では今まで見てきた少し臆病なまひるの内面が描かれていて、少し意外だった。
劇場版では殆ど絡みが無かった華恋への執着もまだ残っているようだったし、それに対する解決はされたのか?は正直最後まで上手くぼかされてしまっていた気がする。(恐らく最終的には解決されたのだろうが、直接的な描写は無い)
しかし、最後は彼女らしく「舞台の上で生きる」という覚悟を固める。覚悟を決めた露崎まひるは強い。舞台版でも彼女の強さを感じることが出来て、とても感慨深かった。

分かりやすく真逆の描かれ方がされていたのは、言うまでもなく愛城華恋だ。
華恋は劇場版での受動的な迷い方ではなく、能動的に迷いを払拭しようと自ら行動を起こしていたのが新鮮だった。
でもイギリスにまで行ったものの、結局会いに行かなかった所が何とも華恋らしいというか、かれひからしい。強く引き合ってはいるが、決してベタベタと交わることがないのが、華恋とひかりの関係性だなと思う。

そして華恋自らがレヴューマスターとなり、ひかりを呼び付けてケリを付けるのもカッコよかった。
この華恋とひかりの決着についても、劇場版とは真逆の結果となっている。
しかしだからこそ、互いの立場に立って初めて向き合うことができ、許し合うことが出来た。この結末については寧ろ劇場版よりも舞台版の方が好みかも知れない。
ずっと観たかった、華恋とひかりの一騎打ちのレヴューが初めてちゃんと舞台上で描かれたのも、とても高まった。
ひかりの上掛け投げ(?)を舞台上で初めて観ることが出来て、推しが負けたというのに、その姿がとても美しくて…初めて観た時は泣いてしまった。

華恋については、初めてひかりに対して"怒り"の感情を自覚した所が個人的に凄く嬉しかった。
ひかりは中々に華恋に対して不誠実で酷い逃げ方をしているので、そこは怒っていい部分だと思うし、怒れるということはそれだけ相手のことが大切だという証だともいえる。
この「私、怒ってたんだ」という台詞を聴けたことで、初めて舞台版愛城華恋が血の通った、自我のある存在として認識出来た気がする。

神楽ひかりは劇場版の時よりは饒舌で、そして弱気で、ななにも逃げた理由を打ち明けるし、逃げた私にもっと感情をぶつけてよと歌ったりも出来る。
もっと早く本人にそれ言ってあげな?と思うけど、この不器用さもまた彼女らしいなとも思える。最後にやっとごめんねって言えて偉いね、良かったねって保護者顔になっちゃうオタク。(推しに甘い)

ひかり役の三森すずこさんが出演出来るかどうかギリギリまで決まらなかったという事情のせいもあるのかは分からないけど、ひかりちゃんの内面は他の皆ほどには掘り下げられてないのでそこが少し心残りではあるし、もっと我儘に華恋とぶつかり合って欲しかったという気持ちもあるが、概ね納得は出来る結末だった。

かれひかとまひるのことに造詣が深いオタクなので3人のみを抜粋したけれど、他の6人に関しても劇場版と舞台とでは少し違う角度から決着を付けていたように思う。
でも結局、劇場版でも舞台版でも形は違えど、9人みんなそれぞれがそれぞれらしさを発揮して自らキラめこうとする姿が、やっぱり眩しい。
舞台版としてはまさに最高潮の名にふさわしい結末だなと感じた。

✦その他の所感

・舞台版スタァライト初期から出演しているアンサンブルの甚古萌さんと後藤早紀さんに今回初めて名有りの役が付いていたことがめちゃくちゃ嬉しかった。
後藤さんはめちゃ歌が上手くてびっくりしたし、甚古さん演じるユウリは「外国暮らしが長い日本人」としての喋り方がめちゃくちゃ上手で、喋り方だけでこんなに雰囲気を表現できるのか!と感動した。
・晶がめちゃ面白キャラになってて笑った。晶が出るシーン殆ど笑いが起きていたような気がする。ノリノリで「ハロー、ニューヨーク!」と歌う晶、純那にナチュラルに世話役を押し付ける晶、ホットくんをスーツケースに無理やり捩じ込もうとしてる晶、ハチャメチャに面白お姉さんだった。すき。
・純那を待ち伏せしてるミチルこわっ!ミチルのソロ歌唱すごく好き。晶に「遊ぶ時間作ってよ!」って我儘言う所可愛かった。彼女感。
氷雨歌うっっっま!!!!氷雨がななに電話してるシーン、とても好きだった。ななに本音でお話出来るようになったんだね…。青嵐の進路のくだりのお話も気になる。青嵐#2待ってる。
・聖翔みんなの私服姿が見れたのが嬉しかった。それと同時にもうみんなお揃いの制服じゃなくなるんだな…という切なさもあった。
・レヴュータイトルが今までの舞台のサブタイトルになってるのがエモすぎた。まさに最高潮。
綺羅星ディスタンス』の落ちサビの愛城華恋〜〜〜!!! 力強すぎて泣く。あれを浴びてしまったらCD音源ではもう満足できない体にされてしまう。

✦総括 

最高の締め括りを見せてくれたThe LIVEシリーズ。
恐らく今回の舞台で終了かと思われますが、何やら新プロジェクトが企画されているようで。(千秋楽で発表された)

聖翔9人が卒業してしまった今、ここからどんな物語を作るのか?
正直なところ今は期待半分、不安半分ですが楽しみに待ちたいと思います。

最高潮のキラめきをありがとうございました!